【open】Pythonでファイル操作:openモジュールの基本的な使用方法

概要

open関数を使用してファイルの読み書きを行う方法について紹介する。

 

ファイル操作まわりの前提

以下のディレクトリ構造でjupyter-labを使用している。

【openモジュール】ファイル構成
▲file.ipynbから操作していきます。※今回使用していないファイルもいくつか存在します。


使用方法

処理の流れ

ファイルを読み込む際にも書き込む際にも、以下の流れでプログラミングする。

①ファイルオブジェクトを取得(ファイルを開く)
②ファイル内容の読み込み(または書き込み)
③ファイルを閉じる

 

open()

ファイルオブジェクトの取得方法は以下の通り。

変数 = open(①ファイルパス, ②モード, ③エンコーディング)

 

①ファイルパス:ファイルのパス情報を記述

 

②モード:以下詳細

モード 意味
“r” 既存ファイルを読み込みモードで開く(ファイルが存在しない場合はエラー)
※デフォルト設定
“w” ファイルを書き込みモードで開く(ファイルを保存する際には上書き)
“a” ファイルを書き込みモードで開く(ファイルを保存する際には追記)
“x” 新規ファイルを書き込みモードで開く(既に存在する場合はエラー)

 

③エンコーディング:以下詳細

文字コード 意味
“utf-8” 最も使用されている文字コード
※デフォルト
“shit-jis” Windows環境で使用される、日本語表記が可能な文字コード
“euc_jp” UNIX環境で使用される、日本語表記が可能な文字コード
“iso2022_jp” 電子モール上で使用される、日本語表記が可能な文字コード

ファイルを読み込むだけなら②のモードは省略可能(デフォルトで”r”のため)

また、utf-8で作成されているファイルの場合は③のエンコーディングも同様に省略可能。
(※使用しているプラットフォームによってはデフォルトでutf-8でない場合もあり)

 

ファイル読み込み

read()

ファイル内容をすべて文字列として取得する。


f = open("input_files/numbers_01.txt", "r", encoding="utf-8")
print(f.read())
f.close()

 

【openモジュール】ファイル内容をすべて出力
▲ファイル内容の出力結果

読み込む対象のファイルがutf-8で作成されている場合、以下のように省略可能。


f = open("input_files/numbers_01.txt") # ②モードと③エンコーディングの設定を省略 
print(f.read()) 
f.close()

ファイル内の文字コードとopen関数のエンコーディングに差異がある場合、エラー(UnicodeDecodeError)になるので注意。


以下はshift-jisで作成されたファイルをutf-8エンコードで開こうとした結果、エラーになるケース。


# 文字コードを設定ミス

f = open("input_files/nihongo_shift_jis.txt", "r", encoding="utf-8")
print(f.read()) # utf-8で読み込むとエラーになる(UnicodeDecodeError )
f.close()

 

【openモジュール】エンコードエラー
▲出力結果

 

また、ファイルを閉じた後で、再度ファイルオブジェクトの処理を行うとエラーになる。


f = open("input_files/numbers_01.txt") 
print(f.read()) 
f.close() # ファイルを閉じる 
print(f.read()) # エラー(ValueError)が発生

 

readlines()

ファイル内容を一行ずつリストにして取得できる。


f = open("input_files/numbers_01.txt", encoding="utf-8") # ファイル情報取得
contents = f.readlines() # ファイル情報をリストで取得
f.close()

for row in contents:
    print(row) # 一行ずつ表示

 

【openモジュール】一行ずつ読み込む
▲出力結果

 

with文

with文を使用すると、自動的にファイルを閉じてくれるため、close()メソッドを呼び出す必要がなくなる。

with open(①ファイルパス, ②モード, ③エンコーディング) as ファイル変数:

①~③の内容については、open()と同じ。

以下のようにファイルオブジェクトをループさせれば、一行ずつ処理が可能となる。


index = 1
with open("input_files/eigyo_list.txt", encoding="utf-8") as f:
    for line in f:
        print(f"{index}行目:{line}")
        index += 1

 

【openモジュール】with文を使う
▲出力結果

readlines()もリストとしてファイル内容を取得できるが、一度にすべてを取得するため処理が遅くなったりする
そのため、for文でファイルオブジェクトをループして一行ずつ参照する処理の方がメモリ効率が良い

 

末尾の改行を削除

ファイルオブジェクトをループして表示させると、無駄な空行が表示されている。
これはファイル内に改行が存在する場合、改行文字列(\n)を取得しているため。

以下のように文字列に\nが存在すると、改行される。


print("改行文字\nが入ると\n改行される")
# 出力
#改行文字
#が入ると
#改行される

 

空行が表示されるのは以下のような構造となっているため。

【openモジュール】空行の理由

 

空行を削除するためにはいくつか方法があるが、今回は文末の空白や改行文字列を削除するrstrip()を使用する。


index = 1
with open("input_files/eigyo_list.txt", encoding="utf-8") as f:
    for line in f:
        row = line.rstrip()
        print(f"{index}行目:{row}")
        index += 1

 

【openモジュール】空行の削除方法
▲出力結果

上記はline.rstrip()とすることで文末の改行文字列を削除している。

 

ファイル書き込み

write()

ファイルを書き込む際には、書き込みモード(”w”)でファイルオブジェクトを取得した後、
write()メソッドを使用してファイルに書き込む。


with open("output_files/output.txt", "w", encoding="utf-8") as f:
    f.write("Hello")
    f.write(" World")
    f.write("\n改行させたいときは\n改行文字をいれる")

 

【openモジュール】ファイルの書き込み
▲出力結果

write()を使用する際に、改行を挿入したい場合は\nを入れないと上記のように改行されないので注意。

また、書き込んだ後に、以下のように再度同じ”w”モードで書き込むと上書きされる。


import os

names = ["佐藤", "木村", "鈴木", "三浦"]

with open("output_files/output.txt", "w", encoding="utf-8") as f:
    for name in names:
        f.write(f"{name}\n")

 

【openモジュール】リストのファイル書き込み
▲出力結果

 

続けてファイルの末尾に書き込みたい場合は、追記(”a”)モードでファイルオブジェクトを操作する。


names = ["田中", "山田"]

with open("output_files/output.txt", "a", encoding="utf-8") as f:
    for name in names:
        f.write(f"{name}\n")

 

【openモジュール】ファイル書き込みの追記パターン
▲出力結果

 

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